このブログで使っている解決志向の用語を、4つのまとまりに分けてまとめました。カウンセリング由来の言葉もあれば、職場で使いやすいようにこのブログで名前をつけたものもあります。どれも、現役のマネージャーが自分の職場で実際に使ってきた言葉です。
考え方の土台
解決志向アプローチ
Solution Focused Approach
問題の原因を掘り下げるのではなく、「すでにうまくいっていること」や「望む未来の姿」に目を向けて、そこから解決への道筋をつくる考え方。もとはカウンセリングの手法だが、企業のマネジメントやチームビルディングとも相性がよい。
3つの中心哲学
Three Central Philosophies
解決志向アプローチの土台になる3つの原則。①うまくいっているなら直そうとしない(Don’t Change)②うまくいっていることは繰り返そう(Do More)③うまくいってなければ違うことをしよう(Do Different)。
問題志向
Problem Focused
できていないところ、足りないところに目を向ける考え方。社会人として身につけてきた問題解決スキルの土台であり、それ自体は悪くない。ただし行きすぎると、解決へ向かう可能性が見えにくくなる。
あるもの
What is already there
メンバーやチームにすでに備わっている得意、興味・関心、簡単にできること、これまでにできたこと。足りないものを埋めるのではなく、あるものを見つけて使うのが解決志向の出発点。
ウチ・ソト・アイダ
Inside, Outside, In-between
チカラ(リソース)が在る3つの場所。ウチは本人の関心・興味・性格・得意・スキル。ソトは協力してくれる人や取引先、技術、予算、制度、場所や時間。アイダはメンバー同士が協力し合う組織力やチーム力。この3つで点検すると、チカラは意外と見つかる。
ワンダウンポジション
One-down Position
チカラに気づくために、少し評価基準を下げてみる姿勢。当たり前にあるものを「もしなかったらどうなるか」「あることで何がもたらされているか」と問い直すと、いまあるもののチカラが見えてくる。
ふりかえりの対話
解決志向のふりかえり
Solution Focused Retrospective
「何がダメだったか」だけでなく「何がうまくいっているか」「どこに向かいたいか」を同じ重みで扱うふりかえり。ゴールイメージ・トークと3つのプログレス・トーク、そしてコンプリメントで組み立てる。
ゴールイメージ・トーク
Goal Image Talk
望む未来の姿を、目的地と道中の両方で思い描く対話。「うまくいったらどんな景色が見えている?」「途中で何をやっていそう?」と聞く。数字の目標は「どこへ」しか教えてくれないので、道中に本人が面白がれることが入っているかを確かめる。満足につながるトーク。
3つのプログレス・トーク
Three Progress Talks
前進につながる3つの対話の総称。①プロブレム コーピング・トーク ②サクセス・トーク ③ソリューション・トーク。山道で立ち止まって、来た道を振り返り、ちょっと先を見るような会話。
プロブレム コーピング・トーク
Problem Coping Talk
困っていることと、それにどう対処したかを聞く対話。原因を追及するのではなく、対処の中にあった勇気・努力・工夫に目を向ける。メンバーが自己効力感を高めるきっかけになる。
3つのコンプリメント
Three Types of Compliment
労い、称賛、励まし、承認を言葉にして、エンパワーできるポイントに光を当てる関わり方。誰が光を当てるかで、上司が当てる(直接)/他の人が当てる(間接)/本人が当てる(セルフ)の3つに分かれる。順番はない。
セルフコンプリメント
Self Compliment
「よく対応できたね、どうやってやったの?」と工夫や努力を聞くことで、本人が自分のやったことを言葉にし、自分の工夫に自分で気づくこと。こちらがほめなくても、結果として労いや称賛になる。
進め方の型
解決ステップ 0〜4
Solution Steps 0-4
解決志向を現場で使うための5つの段取り。0 魅力的な目標をつくる/1 視点をずらす/2 小さく行動する/3 良い変化を見つける/4 協力関係をつくる。4はほかの4つを支える土台。
解決志向のPDCA
Solution Focused PDCA
従来のPDCAではCheckの段階で問題にばかり焦点を当てるが、解決志向のPDCAではうまくいっていることにも同じだけ目を向ける。魅力的な計画・目標づくりと、解決志向のふりかえりが要になる。
解決志向のリズム
Solution Focused Rhythm
仕事で失敗しても「努力や工夫でここまでできた」と捉えられる状態。逆に「報告するのが嫌だなあ」と思うのが問題志向のリズム。組織全体がこのリズムを持つと、できることにフォーカスして躊躇せず行動できるようになる。
解決志向の7つの心得
Seven Principles
組織風土改善の実践から生まれた7つ。①悪者をつくらない ②すでにあるものを使う ③良い変化をシェアする ④常にリソースに焦点を当て続ける ⑤「組織にとって」より「メンバーにとって」を重視する ⑥努力や工夫にコンプリメントしてエンパワーする ⑦ポテンシャルアプローチをとり続ける。
ポテンシャルアプローチ
Potential Approach
あるものからスタートする考え方。すでにある強みやチカラに焦点が当たり、身近で起きている良いことを見つけようとする。組織風土改善では圧倒的にこちらをとるべき。
関係とチーム
協力者
Collaborator
相手を敵でも味方でもなく、協力者として見つづける姿勢。うまくいかないときほど悪者探しをしてしまうが、協力者と見つづけることで解決への手がかりが見つかりやすくなる。
組織が成り立つ3つの要件
Three Elements of Organization
経営学者バーナードの提唱。①共通の目的 ②コミュニケーション(感情も含めてわかりあい、情報を隠さず出し合う)③貢献する意欲。1つでも欠けると組織は機能しない。