相手の可能性がひらく関わりをしよう

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シニアメンバーの変化と広がり

シニアメンバーは60オーバーのシニア社員です。ぼくのチームに来てから5年目になります。言い方が悪いかもしれませんが、シニアメンバーは前にいた部門から追い出されてぼくのチームに来ました。追い出された理由は「まったく仕事をしない」ということでした。

でも、ぼくのチームにきてシニアメンバーが話してくれたのは、「前の部門のメンバーはオレの話をちっとも聞かない。だから話してもしょうがない」というのです。だから仕事の報連相もいっさいしなかったというのです。

あれから5年。シニアメンバーは環境テーマの仕事で日本を含む海外全てを仕切る活動で大活躍しています。「まったく仕事をしない人」から「全社の環境プロジェクトをグローバルで進める開発リーダー」へ変貌したんです。しかもシニア社員になってから益々活躍をしているんです。

今では仕事の報連相もちゃんとしてくれますし、嫌がっていた成果報告の資料作りも自分でやってくれるようになりました。成果もしっかり出してシニアの中では最も高い評価をされています。報連相も資料作りも当たり前と思う方もいるかもしれませんが、ぼくにとっては奇跡のような出来事なんです。

5年前、シニアメンバーがあのまま前の部門にいたらと思うと、ちょっと怖くなります。可能性がひらく環境ではなかったんです。その可能性が埋もれたままになってしまうのは、本人にとっても、会社にとっても残念なことです。

今回の話は、そのシニアメンバーが他の人の可能性をひらいていこうとしている話です。人の可能性に目を向ける関わり方は伝播するんだなと、まさにそれを目の当たりにしたので共有したいと思います。

海外スタッフのモチベーションをなんとかしたい

先日、海外現地法人のある国との進捗ミーティングがありました。その国は課題が多くて現状分析が進んでいなかったんですね。

「あの国のメンバーは目的の理解もあまり進んでないし、検証に入ったら難儀しそうだね。。」

なんて話してました。

そこで、シニアメンバーはその国の現地スタッフに環境プロジェクトに入ってもらうように頼んだんです。なぜその現地スタッフなのか?

シニアメンバーは、以前その国に仕事で滞在していたことがありました。その時に現地スタッフにデザイン制作の指導をしていたんです。OJTですね。

シニアメンバーはその現地スタッフを可愛がっていました。日本に戻ってからも個人的に交流は続いていたようです。いつも気にかけていたんです。

現在ではお互い歳をとってシニアメンバーは定年を迎え、現地スタッフも役職が外れる歳になりました。そんな中で、現地スタッフのモチベーションが下がっていることが気になっていたそうです。

得意なことで活躍してもらいたい

その現地スタッフは、以前はとても成長意欲が高くて様々な仕事にチャレンジしていたそうです。でも最近は自分は会社に貢献できてないんじゃないかとか、必要とされてないんじゃないかとかネガティブなことばかり話していたようです。シニアメンバーはとても心配していました。

で、ちょうど全社の環境プロジェクトをシニアメンバーが旗を振っていくことになったので、その現地スタッフをプロジェクトメンバーに入れて、得意なデザインや仕様の開発で全社に貢献してもらおうと考えたんですね。

シニアメンバー「シンちゃんさあ、あいつってさあ、昔は元気良くてすごい前向きに仕事してたんだよね。でも最近さあ、ネガティブなことばっかり言うの。役職定年で給料下がったり、若い人どんどん出てくるからモチベーション下がるのも分かるんだけどさあ。だから、このプロジェクトに入ってもらって、オレたちと一緒に仕事をして、あいつの得意なことで活躍してもらいたいんだよね。あいつ、まだまだやれるのにもったいないじゃん」

ぼく「いいじゃん!すっごく良いアイデアですよ。あの人じゃないと出来ないことありますしね。さすがです!」

ぼくはシニアメンバーの優しさに触れて胸が熱くなるのを感じました。すぐに感動してしまう笑。と同時に、人の可能性に目を向ける関わり方って伝播していくんだな、人を介してもっと遠くへ届くんだなと実感したんです。

ぼくはシニアメンバーに「こういう考え方で、こう関わるんだよ」と教えたわけじゃないんです。一緒に仕事をしていく中で、自然とその姿勢が宿っていったんですね。

可能性に目を向けて働こう

現地スタッフが本格的にメンバー入りするのは、簡単ではないかもしれません。人員を引っ張ってくるのはとても大変です。上司や現プロジェクトメンバーの合意も必要です。組織で仕事を進めるには、必要な手順を踏まなければいけません。

でも、このシニアメンバーの提案は絶対にやらなきゃです。一緒に突破しよう!「絶対に」と書いたのは、このテーマはぼくが目指す働き方そのものだからです。人の可能性をひらきながら組織や会社に貢献できる働き方そのものだからです。

相手の可能性に目を向けて、可能性がひらく関わりをしていこう!

人の可能性に目を向ける姿勢は、人を介してもっと遠くへ届く。

かつて「仕事をしない人」と言われたシニアメンバーが、今度は海外の仲間の可能性をひらこうとしている。関わり方ひとつで人は変わり、その変化はさらに次の人へと広がっていきます。

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