仕事のやり方は十人十色

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メンバーの大きな成長

あるメンバーがこの3年で大きく成長しました。自分の成長は自覚しにくいのですが、他人の成長はよくわかります。特にこの3ヶ月でさらにグッと成長しました。頼もしくてかっこいいなあと思います。

上司という立場としてはちょっと恥ずかしいことも書きますが、正直な気持ちをお伝えします。

問題行動の裏にある事情

そのメンバーは以前、遅刻や急な欠勤が多く、周囲からあまり良い評価を得られていませんでした。急な遅刻や欠勤によって、会議を欠席して周囲に迷惑がかかっていました。

遅刻や欠勤は会社の制度からすれば問題です。ぼくもすぐにでも解決してほしいと思っていました。

しかし、ご家族や生活状況を聞いていれば、遅刻や急な欠勤につながる事情が想像できます。お子さんを大切にしたいという気持ちも垣間見えるのです。

少なくとも上司であるぼくは、問題の表面だけでなく、問題につながってしまう事情も知ることが大切だと思います。メンバーをちゃんと、まるごと理解するために。

ただし、この問題を改善するには私生活に踏み込まなければなりません。そんなことはできません。だから簡単に解決できる問題ではありません。

問題を置いて、解決に向かう

いろいろと悩みましたが、ぼくが選んだ道は、この遅刻や欠勤の問題を受け入れながら、そのメンバーができることで部門に貢献できることをもっと伸ばしていくことです。問題に囚われすぎることなく、部門に貢献することにフォーカスして取り組むことにしました。

周囲から指摘された問題を簡単に解決できたら、それはとても良いことです。しかし致命的な問題でない限り、難しい問題にこだわりすぎると、関わる人の負担が増えますし、時間も無駄になってしまいます。

こんなとき、ぼくは会社や組織が向かいたい方向へ向かい、目標に近づく良い方法があれば、問題は置いて、直接解決へ向かう手がかりを探すように方向転換をします。

安心できるやり方を見つける

そのメンバーには全社に貢献できる新製品発表会のプロジェクト推進を引き継いでいきたいと考えていました。まずは予算管理の仕事を任せていたのですが、なかなか進みません。「時間がなくてできませんでした」とやれなかった言い訳を繰り返していました。

ある時、ぼくとリモートをつないでそのメンバーが予算管理の作業をしていました。すると、こう言うのです。

「リモートつないでいると、安心して仕事ができて進めやすいんです」

この時以来、予算管理の作業や資料づくりなどをしてもらうときは、ぼくとリモートをつないで仕事してもらっています。

これが結構よくて、わからないところがあったときは即ぼくに質問して次に進めることができます。ぼくはリモートをつなぎながらも自分の仕事ができるので困ることはありません。

一方、この進め方には賛否両論あります。「部下に仕事を教えたら、まず一人でやらせるべきだ。じゃないと育成にならないじゃないか」と言う人もいます。しかし本人がこのやり方がよいと言っていて、本人の成長につながるのであれば、どんなやり方をしても良いと思います。

役立つ仕事のやり方はひとそれぞれ。十人十色です。

一歩うしろからついていく

こうして、メンバーが好む仕事のやり方を継続したことで、これまでとは段違いに成長しました。ぼくはそのメンバーの仕事の仕方に合わせて、一歩うしろからついていくスタンスです。どんどん知見やスキルを高めて自信がついていきました。

一方で、メンバーがどんどん成長していくと、上司が必要ない場面が増えてきます。これは目指す状態ですし喜ばしいことです。しかし、どこか寂しくなることがあります。上司として頼られたい、必要とされたいという気持ちがあるんでしょうか。

こうした気持ちも受け止めつつ、引き続きメンバーを一歩うしろから支えていければと思います。

仕事の仕方、育成の仕方は十人十色。メンバーがやりやすい方法を見つけて実践しよう。

問題にこだわりすぎず、その人が力を発揮できるやり方を一緒に探す。それが成長への近道です。

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